アダルトチルドレンというのは、子どもっぽい大人、大人になりきれない大人、大人のような子どもという意味ではありません。
ましてや、アダルト風俗に関係した言葉では決してありません。
アダルトチルドレンとは、今は大人になっているけれど、子どものとき、アルコール依存症などの機能不全な家族で育った人たち(Adult Children of Alcoholics)と、今でもそういった家族で育っている子どもたち(Children of Alcoholics)と区別をつけるためにつくられた言葉です。
区別をつける必要があったのは、現在機能不全な家族で育っている子どもには、自己を振り返るだけの能力が、ととのっていませんが、もう大人になってしまった人は、過去を振り返ってみて、問題を直視でき、癒しができるからです。
ここで扱うのは、大人の問題です。
子どものころ、アルコール依存症などの親がいて、心を傷つけられるような言動や、暴力のある環境で育った人たちに、いくつかの共通点が見られることがわかりました。
心の傷(トラウマ)の影響で、心や、人間関係に障害を持ったり、息苦しさを感じたりしている大人たちが多くいることが判明したのです。
こうした人たちのことをアダルトチルドレンと呼ぶようになりました。
アダルトチルドレンという言葉を共有することができるようになって、自己意識が高まり、癒しや回復への希望を可能にしました。
「私は、アダルトチャイルドです」というとき、自己意識の高さと、自分の癒しに責任を取り、よりよい人間になる努力をするという誇りが感じられます。
アダルトチルドレンの心の傷は、何らかの形で癒されていきます。なぜそう言い切れるかというと、私が直接、みてきたアダルトチルドレンの当事者のうち、あきらめないで癒しに取り組んだ人で、改善、成長しなかった人を見たことが無いからです。
しかし、癒しは一生続くことは知っておいてください。完璧に問題がなくなることは、生きている人間である以上、あり得ません。
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